2008年6月8日日曜日

「コンプライアンス戦略、"全体最適"が企業を救い、そして競争力につながる・・・」

不二家は2007年1月、「消費期限切れの牛乳の原料使用」の発覚を発端に、厳しい経営事態に陥った。桐蔭横浜大学法科大学院教授 & コンプライアンス研究センター長である郷原 信郎(ごうはら・のぶお)氏は、企業の“法令遵守”に対して「全体最適」、すなわち、「フルセット・コンプライアンス」の観点が大切であると指摘している。

(1)その組織に対する社会要請を具体的に把握し、それにバランス良く応えていく方針を明確化する
(2)その方針が実現できる組織体制を構築すること
(3)組織を機能させ、方針に反する行為が行われることを予防する活動を行うこと(予防的コンプライアンス)
(4)方針に反する行為が行われた場合、またはその疑いが生じた場合に、事実関係を明らかにし、原因を究明して是正措置を取ること(治療的コンプライアンス)
(5)組織が社会の要請に応えることの支障になる環境(法令と実態の乖離、制度の不備など)を是正するための努力を行うこと(環境整備コンプライアンス)

つまり、企業内の情報を「守る」だけでは不十分であり、企業の存在意義や組織の使命、また、企業活動に関係する環境、社員のモチベーションなど、「企業経営のトランスパレンシー」(The Transparency Corporation)が求められているのではないか、と思われる。

「透明性」(The Transparency Corporation)こそが、組織の意思伝達を早め、社員の士気を高め、企業取り巻く厳しい環境変化に対するリスク管理につながる可能性ある・・・?!

会社をダメにする“法令遵守” 「法令遵守」で危機に陥った不二家 フルセット・コンプライアンスが企業を救う (日経BP)

下記より、米IBM幹部が考える「CSR」に関する動画アクセス可能です。





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