2008年2月2日土曜日

「米マイクロソフト、米Yahoo!買収を提案(そのインパクトと影響とは・・・・?!)」

米マイクロソフトは2月1日、米Yahoo!に対して買収提案を発表した。買収金額は446億ドル(約4兆7500億円)だ。

同社のリリースによれば、インターネット・オンライン広告市場は、約400億ドル(2007年)から2010年に約800億ドルまで拡大すると予想している。今回、同社はYahoo!を獲得することによって、急成長するオンライン広告市場での地位を確立し、同市場でドミナントな米Googleに対抗する狙いがあるだろう。



今回のYahoo!買収について、マイクロソフトのCEOであるスティーブ・バルマー氏が社員に宛てた社内メールが公開されている(米TechCrunch)。「自分自身、興奮している。Yahoo!を獲得することで、成長するオンライン広告市場を狙う....」と。

これによって、買収後の姿はこの図をアクセスしてほしい。また、両社の固定費(社員数や営業経費など)も削減できると思われる。

米WSJ(Wall Stree Journal)の解説もアクセス可能だ。
同紙によると、両社は急成長するオンライン広告市場をターゲットにしている。しかし、両社の合併にとって課題も多いと指摘している。

一つには、すんなりと「独占禁止法や欧州地域の規制から承認されるか」分からない点だ。マイクロソフトは欧州地域で長きにわたり独占禁止法に関する裁判を続けてきたからだ。

二つ目には、「Yahoo!の経営陣の問題」だ。
これまた長期にわたり、両社は合併を検討してきたけれども、ついに決着できなかった。
Yahoo!のCEOであるジェリー・ヤン氏は、マイクロソソフトの買収提案を受け入れるだろうか。一方、今週発表されたYahoo!業績は低迷している。構造上の問題をかかえる同社にとって、62%のプレミアムは魅力的だ。

*MSFT : http://finance.yahoo.com/q/bc?s=MSFT&t=2y

*YHOO : http://finance.yahoo.com/q/bc?s=YHOO&t=2y

三つ目は、「組織文化の違い」である。
巨大化した大企業のマイクロソフトと、シリコンバレーの若きインターネット戦士たちの間に、シナジーは創出できるのだろうか。現在、人材戦争は過熱帯びてきており(日本は除く)、今後のビジネス舵コントロールが難しいものと予想される。

四つ目には、「Google拡大阻止する推進力」としての"MSFT + YHOO"の新たなビジネス勢力の存在だ。両社のシナジーが具体的になれば、Google対抗馬としての存在感が期待できるからだ。

ここで過去を振り返ってみよう。TechCrunchは興味深い記事を年頭に書いている。

マイクロソフトに対しては、「ウェブトップアプリを真面目にやれ」だ。理由としては、基幹アプリはウェブに移行しているからだ。ウェブアプリが攻めてくる前にトレンドに従いなさいと助言している。

また、Yahoo!に対しても、「トラフィックを使いなさい」である。Yahoo!の最大の資産は何といっても、その大きなトラフィックにある。構造改革を加速させて米国最大のトラフィック獲得を目指しなさいという。

果たして、この二つの命題はマイクロソフトによるYahoo!獲得により実現するだろうか。インターネット・ビジネスは大きく変化している.....

下記より、関連記事がアクセス可能。

*日経 (マイクロソフト、米ヤフーに買収提案・4兆7500億円、グーグル追撃):
米株式市場でヤフー株は一時、前日比50%以上急騰した...

*BBC (Microsoft wants to purchase Yahoo):
This consolidates the marketplace down to Google versus Microsoft. These two companies will be going head to head

*BusinessWeek (Microsoft Swoops In on Yahoo):
Yahoo has a distinct culture, comparable in some respects to a media company

*internetnews.com (Microsoft Looks to Buy Yahoo):
Google has roughly a 75 percent market share in paid search advertising

*CNET (マイクロソフト、米ヤフーに総額446億ドルの買収提案):
(Kevin Johnson氏) ある種の規模の経済がかなり素早く効力を発揮することができる

*CNET (塗り変わるか、検索の業界地図--マイクロソフトがヤフーに買収提案):
MSN、Yahoo、Flickr、Zimbra、そして、他にもある多くの資産が一つ屋根の下に存在することになる

*日経BP (米Microsoft,迷走の末の「Yahoo!買収」提案):
Ray Ozzie氏は、OfficeやXbox 360などの(マイクロソフトの)強みを、買収したYahoo!へ適用しながらイノベーション加速したい考えある.....

*日経BP (【続報】「グーグルの独占を阻止する」、米MSのバルマーCEOがヤフー買収提案で会見):
総額は446億ドル。これは日立製作所、富士通、NECの時価総額の合計に相当する....

*NY Times (An Offer Yahoo Can’t Refuse):
Because Microsoft is paying more than anyone else would be willing to pay for Yahoo

*Zdnet blog (Microsoft and Yahoo: Is it a threat to Google?):
But will the new company have any impact on Google’s domination of the search/search ad market? The short and dirty answer is no....

*Reuters (米株市場は続伸、マイクロソフトのヤフー買収提案で):
マイクロソフトによるヤフーへの総額446億ドルの買収提示が好感され買い優勢となった....

*NY Times (Eyes on Google, Microsoft Bids $44 Billion for Yahoo):
This is an order of magnitude larger and will require much more scrutiny and data(Carl W. Tobias)

*NY Times (Flickr Users Consider Their Potential Microsoft Overlords):
As long as Flickr continues to be reliable, and I can still post photos

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